病院で働く看護師さんのほとんどが経験しなければならない「夜勤」
病院や医療施設では患者さんが24時間いるため、基本的に日勤・夜勤ともにシフトを組んで勤務する必要があります。本来ならば就寝時間である夜間ですが、夜間にも患者さんの状態が急変する可能性があり、その場合は少ない人数で対応しなければならないため非常に大変な業務です。
この記事では、そんな夜勤について、2交代制・3交代制の違いや、夜勤で大切なこと、乗り越えるコツなどを詳しく解説していきます。
病棟によっても大変さは異なりますが、夜勤がつらいと悩んでいる方やこれから夜勤を始める方は是非参考にしてください!
夜勤とは
夜勤とは深夜時間(22時~5時)に労働することで、深夜の労働には25%以上の割増賃金が支払われることになっています。
そして、看護師の夜勤には
- 2交代制(日勤・夜勤)
- 3交代制(日勤)・準夜勤・深夜勤)
の2種類があります。看護師の2交代制勤務と3交代制勤務は、24時間体制で働く医療施設で看護師の勤務スケジュールを組む方法であり、これらの勤務制度は、看護師が交代で働くことで24時間患者ケアを継続的に提供できるようにするためのものです。
病棟によって採用している勤務体制は異なり、どちらも混合して採用しているところもあるようです。
夜勤はつらい?主なデメリット
夜勤はつらい!というイメージを持っている方は多いかと思いますが、具体的に何が大変なのでしょうか。つらいと感じるのは主に以下が原因のようです。
生活リズムが崩れやすい
日勤のみ、夜勤のみの看護師もいますが、一般的には日勤・夜勤どちらもシフトに入れることになるため、変則的な勤務で毎日同じ時間に寝ることはできず、どうしても生活リズムが崩れやすくなってしまいます。肌荒れや便秘などの不調や勤務中の眠気、反対に、寝たいときになかなか寝付けなくなってしまうこともあります。
家族・友人と生活リズムが合わない
家庭を持つ看護師さんの中には、家族と一緒に食事がとれなかったりゆっくり話す時間がとれなかったりと、家族との時間が減ってしまうことを懸念して夜勤を避ける人も少なくありません。また、他の職種の友人との予定も合いづらくなり、疎遠になってしまうケースもあるようです。
集中力が続かない、体力的につらい
2交代制の場合、基本的に夜勤は16:00~9:00という長時間勤務になるため、休憩をはさんでも集中力が続かず、つらいと感じる人は多いようです。また、休憩中であっても、患者さんの容態が急変し緊急対応が必要になった場合はすぐに勤務に戻らないといけないため、熟睡はできずしっかり休み切れないこともあります。
少人数のため責任が重く、判断力が求められる
夜勤は日勤よりも人数が少なく、2~3人が基本です。必然的に担当する患者さんの数は多くなるため、様々な業務が重なると常に忙しくなってしまいます。また、容態の急変など緊急事態が起きた時には一人ひとりの看護師の臨機応変な判断が重要になるため、一人の責任が大きくなります。何かあったとき適切に対応できるだろうかと気にしながら働くことになるため、精神的にもストレスに感じてしまう人も少なくありません。
休みを申告しづらい
夜勤は少人数で行うため、一人が休むと回らなくなってしまいます。休む場合には代わりに出勤できる人を探さなければならず、もちろん「今日はなんとなく気が乗らない」というような安易な理由で休んでいいものではありませんし、ちょっとした体調不良であれば無理やり出勤する看護師も少なくありません。代わりに出勤できる看護師がいたとしても、夜勤前に睡眠をとっておかなければならないなど準備も必要なので、事情があってやむを得ず休む場合にはできるだけ早く連絡する必要があります。
夜勤のメリット
そんなつらい夜勤ですが、実は、その分メリットもあります。夜勤を進んで選ぶ方もいるほど、以下のメリットは大きいようです。
夜勤手当で収入が増える
日中は時間ができる
夜勤手当で収入UP!
日本看護協会の「2020年病院看護実態調査(p19)」によると、看護師の夜勤手当相場は以下のような結果になりました。
平均手当額 | |
三交替制(準夜勤) | 4,154円/回 |
三交替制(深夜勤) | 5,122円/回 |
二交替制 | 11,286円/回 |
勤務時間の一番長い二交替制が夜勤手当も高く、三交替制では準夜勤に比べて遅い時間帯に働く深夜勤が高い傾向にあります。
新人はいつから夜勤が始まる?
2交代制と3交代制、どちらがいい?
看護師の2交代制勤務と3交代制勤務は、24時間体制で働く医療施設で看護師の勤務スケジュールを組む方法です。これらの勤務制度は、看護師が交代で働くことで、24時間の患者ケアを継続的に提供できるようにするためのものです。
2交代制の特徴
この制度では、看護師は2つのグループに分かれ、それぞれが12時間勤務に従事します。
例えば、1つのグループは午前6時から午後6時まで働き、もう1つのグループは午後6時から翌日午前6時まで働くことになります。
両グループは定期的に交代します。
3交代制の特徴
この制度では、看護師は3つのグループに分かれ、それぞれが8時間勤務に従事します。
例えば、1つのグループは午前8時から午後4時まで働き、次のグループは午後4時から午前0時まで働き、最後のグループは午前0時から午前8時まで働くことになります。
各グループは定期的に交代し、24時間の患者ケアを継続的に提供できるようにします。
それぞれのスケジュールの違い
2交代制
一週間のスケジュール例
一日のスケジュール例
3交代制
一週間のスケジュール例
一日のスケジュール例
どうやって夜勤を乗り越える?
夜勤前の準備
夜勤当日の過ごし方
どうしても夜勤がつらいときは
夜勤をなくしてもらえないか相談する |
長期休暇を取る |
夜勤がない職場に転職する |
夜勤がない職場
夜勤のみで働きたい人は?
患者さんの普段の容態がわからない(デメリット)
まとめ
個人のライフスタイルや健康状態、家族構成などによって夜勤勤務にはメリットとデメリットがあります。夜勤勤務を適切に行うためには、体調管理に気をつけ、十分な休息をとることが必要です。また、2交代制と3交代制だと勤務時間も異なりますので、もしも今のシフトが自分のライフスタイルに合わないな…と思ったら職場を変えるのも手です。
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