看護師として実務経験を積んだ後は、今後のキャリアアップを考える人も多いのではないでしょうか。
キャリアップには資格取得や管理職に就くなど様々な方法があります。
今回は、どのようなキャリアの方向性があるのか、また取得におすすめの資格を紹介します。
看護師のキャリアプランは様々!
専門性の習得や資格取得
糖尿病看護認定看護師、透析看護認定看護師、がん看護認定看護師など、専門的な知識を身につけた認定看護師になることができます。
マネジメント職を目指す
看護師長や部長、病院経営に関わる職種などへの転職や昇進を目指すことで、組織運営やチームマネジメントのスキルを身に付けることができます。
病院によって管理職に就くために必要な条件は異なるため、将来的に管理職になりたいと思っている場合は事前に確認する必要があります。
看護主任を目指す場合、一般的に必要とされる勤続年数は通常だと10年以上の実務経験が必要とされています。経験年数だけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力、組織マネジメント能力なども求められるため、事前に準備を進めておきましょう。
管理者を目指す場合、認定看護管理者という資格を取得すると有利です。
認定看護管理者の資格は、看護師法に基づく「認定看護師」資格の上位に位置し、より高度な知識や技術を要する資格です。具体的には、看護部門の運営や組織改善に必要なマネジメントスキル、リーダーシップ、法務知識、情報管理などを学びます。
教育職への進出
教育職に進むには、教育に関する資格を取得することが必要です。看護師の場合、看護師専門職大学院修士課程(Nurse Practitioner Program)、看護指導者養成研修、看護教育コース修了者などがあげられます。これらの資格を取得することで、看護教育に必要な理論や実践的なスキルを身につけることができます。
具体的な就職先は、看護大学、短期大学、専門学校、病院の看護師教育センターなどがあります。
研究・開発に関わる
看護研究者や新薬の臨床試験のサポート、医療機器メーカーでの開発・提案など、研究や開発分野に進むことができます。
例えば、臨床開発コーディネーター(CRA)や臨床試験技術者(CTA)などの職種があります。
専門看護師と認定看護師の違いとは?
専門看護師と認定看護師は、どちらも看護師の中でも高度な知識・技術を身につけた専門職ですが、取得方法や取得資格、役割などに違いがあります。
また、専門看護師と認定看護師は、それぞれ異なる分野の認定制度があります。専門看護師には「看護師専門看護認定制度」、認定看護師には「日本看護協会認定看護師制度」があります。
専門看護師とは
専門看護師は、大学、短期大学、看護専門学校、大学院などで修士号を取得し、看護分野の専門的な知識・技術を身につけた看護師です。専門看護師の取得には国家試験はありませんが、修士課程修了後、日本看護協会認定看護師専門看護認定委員会が認定する制度に従って、申請と審査を受ける必要があります。
取得方法
厚生労働大臣から指定を受けた大学院で修士課程を修了することで取得できる。
資格の種類
専門分野ごとに資格があり、看護師法に基づく法律上の資格となっている。
有効期限の有無
有効期限がなく、一度取得すればずっと持ち続けることができる。
認定看護師とは
認定看護師は、日本看護協会認定看護師制度に基づき、看護師が保有する知識・技術のうち、専門的であると認められた分野について、日本看護協会が認定する制度です。認定看護師は、看護師としての基本的な役割に加え、自己の認定分野において、より高度な知識や技術をもって患者さんをケアすることが求められます。
取得方法
日本看護協会からの認定試験に合格することで取得できる。
資格の種類
各分野ごとに日本看護協会が認定する資格で、法律上の資格ではない。
有効期限の有無
年ごとに更新が必要であり、更新には継続教育の修了が必要となる。
現役看護師はどうやって勉強してる?
ただでさえ激務な中、現役の看護師はどうやって勉強しているのでしょうか。
資格によっては昼の時間に学校に通って取得する必要があるため、取得するために休職する看護師もいるようです。
認定看護師の場合
認定看護師になるためには、一定の臨床経験が必要です。各認定看護師制度によって異なりますが、5年以上の臨床経験が必要なものが多いです。
更に認定看護師教育機関で6カ月、615時間以上の教育課程を終了し、試験を受ける必要があります。
授業は平日の昼間に行われることがほとんどのため、看護師の多くは一度仕事を休職するほか、長期出張扱いにしてもらうなどしながら学んでいます。
休職せずに勉強する方法
資格取得を必要としないキャリアプランなどもありますので、通信教育やオンライン講座などを活用して資格取得に向けた勉強を継続する看護師も多くいます。また、勤務先の支援や制度を活用して、勤務時間中に勉強をすることができる場合もあります。
勉強は習慣づけることが大切
勤務形態によってはなかなか勉強用にまとまった時間を確保することが難しいでしょう。
勉強はかける時間も大切ですが、いちばん大切なのは継続することです。
1日10分、専門用語を暗記するなど地道な積み重ねで知識を自分のものにしていくことができます。
無理せず、出来る範囲で学習を続けていきましょう。
まとめ
看護師として働くといっても、ある分野の専門性を高めたり、教職や研究職に携わるなど多岐に渡りますね。
実務経験を積むにつれて、得意・不得意が明確になり、自身が進みたいキャリアも見えてくるかと思います。
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理想の勤務先を探したり、将来の勤務先のイメージを具体的にするためにぜひご活用くださいね。