【看護師の禁句】マナー?ジンクス?言ってはいけない言葉を紹介

豆知識

実は、看護師として働く中で「言ってはいけない言葉」があります。しかし、新人の頃など、言ってしまってから怒られてはじめて知ったなんてことも多く、それを先に教えてほしかった……と感じる人は多いようです。

今回は、看護師が言ってはいけない禁句の数々をご紹介します。

 

患者さんに言ってはいけない言葉

「頑張ってください」「頑張りましょう」

意外かもしれませんが、患者さんにこれを言ってはいけません。本人は励ますために言っていても、「頑張れ」という言葉は、ときに追い詰める言葉に変わってしまいます。「こんなに頑張っているのにこれ以上どうしろっていうの」「じゃあ具体的に何を頑張ればいいのか教えてよ」と言われてしまうことも。励ましたいときは「応援しています」といった別の言葉に言い換えて、頑張れという言葉を使わないようにしましょう。

「大丈夫ですか」

言ってしまいがちな言葉ですが、看護師が「大丈夫ですか」と聞いてしまうと、患者さんは、あまり具合がよくなくても反射的に「大丈夫です」と答えてしまいます。「具合はいかがですか」「痛むところはありませんか」など、患者さんが自分の状態を伝えやすくなるように、聞き方を工夫すると良いでしょう。

「ちょっと待って」「あとで」

忙しいとき、患者さんに呼び止められたり何かを頼まれたりするとつい言ってしまいがちな言葉ですよね。しかし、患者さんは「ちょっと待って」「あとで」というような言葉を使われると、突き放された、雑に扱われたと捉えてしまう可能性があります。看護師のことをいつも待っている患者さんの気持ちも考えながら、もしすぐに対応できない場合は、何分後に来ますねと伝えたり今すぐには対応できない理由を伝えたりしましょう。

「ダメ」

何かを注意する際に「ダメ」という言葉を使ってしまう人がいますが、これはNGです。注意をすることが必要とはいえ、これではりつけているように聞こえてしまいます。感情をぶつけるような言葉にならないよう気を付けて、相手に寄り添ったやわらかい言葉で伝えるようにしましょう。

「忙しい」

患者さんに対して絶対に言ってはいけない言葉です。看護師は基本的に忙しいことが多いとは思いますが、どんなに忙しくても患者さんにはしっかり対応しなくてはいけません。手が離せない、どうしても対応しきれないというときには、忙しいという言葉は使わず事情を説明すると良いでしょう。

「わかりません」

患者さんに何かを聞かれたとき、もちろんわからないことを適当に回答するなんてことはあってはいけませんが、わからないからといって「わかりません」と答えてはいけません。わからない場合は、「確認しますね」「調べてきます」とわからないで終わらせずに質問に対して真摯に対応しましょう。

「……だと思います」

個人的な意見や感想を求められている場合は構いませんが、病状や治療に関しての質問に「……だと思います」というようなあいまいな答え方をしてはいけません。これでは患者さんは一層不安になってしまいます。癖でこのような返答をしてしまう場合はすぐに直しましょう。「……です」とはっきり答えるか、はっきりとは答えられない場合は「確認してきます」と伝えて患者さんを不安にさせないことが大切です。

 

看護師間の禁句

「今日は落ち着いていますね」

看護師業界最大の暗黙のルールに、

「今日は落ち着いていますね」とは絶対に言ってはいけない

というものがあります。

なぜ?と思うかもしれませんが、ベテランの看護師の間では常識です。なぜなら、「今日は落ち着いている」という言葉を発すると、なぜか急に忙しくなるからです。原因は解明されていませんが、この現象は全国各地で観測されています。偶然でしょ、と思うかもしれませんが、偶然とは思えないほどに何度も起こり、今では有名な看護師業界共通のジンクスです。

落ち着いていると言った瞬間、緊急入院の連絡がきたり、患者が急変したり、ナースコールが鳴りやまないなんてことに……。「あなたがそんなことを言うから忙しくなった」と責められることにもなるので、絶対にこの言葉は言わないようにしましょう。

しかし、新人看護師がそんなジンクスを知っているはずもなく、新人時代に必ず言ってしまう言葉でもあります。学校でも実習でも学ぶことはないため、看護師になって初めて学ぶことになる人がほとんどです。悪気なくこの言葉を発した瞬間、先輩たちががっかりして「その言葉は言っちゃダメ」と怒られる、なんてことに……。

「暇ですね」

この言葉も禁句です。暇なんて言おうものなら忙しくなってしまうからです。誰かが狙って忙しくさせているわけではありません。不思議ですが、他の看護師さんたちに恨まれたくなければ、早いうちに受け入れてもし思ったとしても口には出さないことをお勧めします。

「忙しい」

忙しいという言葉は他の看護師やスタッフに対しても使うことは避けましょう。なぜなら、本当に忙しいときには「忙しい」と感じる余裕すらないからです。忙しいと言っている人は、忙しいとアピールすることで自分に仕事が回ってこないようにしているだけで、意外にも、本当に忙しい人は忙しいなんて口にしていません。たいていみんな忙しく、忙しいと言っている人よりも忙しい人がいる場合も少なくないので、他の看護師やスタッフの前で「忙しい」と口にしすぎるのはやめましょう。

「……だと思います」

こちらも、患者さんだけではなく看護師間でも言ってはいけない言葉です。

看護師という仕事においては、行動や言動に対して根拠を持つということが非常に大切です。

「……だと思います」と答えると、根拠がはっきりないままなんとなく判断していると思われてしまいます。しっかり理解していない、把握できていないと捉えられた場合「確認して」と言われたり、実際にきちんと理解できていなかった場合、ミスや事故につながってしまうため大変です。答えがあいまいだったり自信がなかったりすると、他の看護師に必ず突っ込まれます。根拠を求めて仕事をする看護師としての自覚をもって、もし確証をもって答えられない場合は「……だと思います」とは答えず「確認してきます」と答えましょう。

 

 

まとめ

今回は、看護師が言ってはいけない言葉について解説しました。

看護師という仕事をする中で、マナーとして言ってはいけない禁句や看護師間の暗黙のルールなど、タブーとされている言葉は意外にも普段使いがちな言葉やつい言ってしまいがちな言葉ばかりです。

患者さんに寄り添うためにも、他の看護師との関係を良好にするためにも、これらのNGワードは言い換えるなどして使わないようにしましょう。

 

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この記事の監修者
元サイバーエージェントクリエイティブディレクター:松浦準之助 株式会社SOKKIN 人材副事業責任者

2014年にサイバーエージェントに入社。金融業界を中心に幅広い業界のクリエイティブディレクションに従事。その後、2023年より株式会社SOKKIN でクリエイティブ責任者として従事

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