看護師として働き始めたものの、
「自分の中で思ってた理想の看護とは違うかも…」
「思ってたよりも人間関係が厳しい」
など、働いてみないとわからないこともたくさんありますよね。
思っていたよりつらくて転職を考えても、働き始めたばかりの時って、
「今辞めたら次の仕事場が見つからないのではないか?」と不安になりませんか?
世の中の看護師はどの様に転職の時期を決めているのでしょう?
今回は、各勤務年数ごとの転職市場からの評価や、時期ごとにどのようなメリットやデメリットがあるのかを紹介します。
看護師はいつでも転職できる?
勤続年数が「5年未満」が4割、5年未満で転職する人が多い
日本医療労働組合連合会が報告した、「2017年看護職員の労働実態調査」によると、勤続年数が5年未満の看護師は全体の約4割になっているそうです。
つまり、勤続年数が5年未満で転職している人が4割程度いるとも言えそうです。
参考;日本医療労働組合連合会「2017年看護職員の労働実態調査」
キャリアプランによっては1年目でも転職可能
自身の体と心の健康を第一優先に!
いま辞めても次の仕事が見つからないのではないか?と不安になってしまい、なかなか今の現状から抜け出せないという人もいるのではないでしょうか。
看護師1年目というと、まだ研修を受けている段階なので、次の職場を見つけたとしてもまた一から研修を受けることになるかもしれません。
しかし、逆に言えばまだ新人として扱ってもらうことができ、先輩に相談したり、わからないことが多くても許さえる環境下で、第二のスタートを切ることができます。
人間関係や仕事場への通勤時間、患者さんへの責任の重さなど、自身が体を壊しそうだと思うのであれば無理をせず、環境を変えることをおすすめします。
勤続年数別転職のメリット・デメリット
勤続年数1年目の場合
正直に言ってしまうと、イメージ通り1年目での転職は看護職での市場価値も低く難航してしまうでしょう。
とはいえ、看護職は常に人手不足のため、条件を選びすぎなければ仕事は見つかります。
また、第二新卒枠で募集していることもあり、新人同様に研修、教育があるため実務経験が少なく自身がない看護師にもおすすめです。
メリット
人間関係のリセットができる
「1年目だから無理してでもやめちゃだめだ…」と言い聞かせて、歪な現状に向き合おうとしていませんか?
悲しいことですが、例えば卒業した看護学校や学歴、もしくは知識が身につくまでの個人差からパワハラの対象になってしまうこともままあります。
ここで無理して心や体を壊してしまい看護師として働けなくなってしまうと、努力して取得した看護免許が無意味になってしまいます。
ときには環境を変える勇気を持つことも必要です。
自分にあった違う分野が見つかるかも
理由はどうあれ、今の環境に不満を覚えたため転職を考えることがほとんどかと思います。
仕事内容がきつすぎてやめたいというのも理由の一つに挙げられますが、働く場所によって必要とされるスキルや特性は変わってきます。看護師と一言で言っても就職先から部署まで幅広くありますので、興味のある分野から就職先を探してみましょう。
デメリット
退職理由をしっかり準備する必要がある
働いている期間が短ければ短いほど、転職先の面接で退職理由は必ず聞かれるでしょう。
なぜなら、「この子を雇っても、前職同様すぐやめてしまうのではないか…?」と思われてしまうからです。
ただ、我慢出来ないほどつらい理由があった場合は、新しい仕事場で長く働くためにも素直に自分の中で譲れない理由を伝えるべきです。
退職理由をうまくまとめられそうにないときは、転職エージェントの力を借りてみましょう。
勤続年数2年目の場合
勤務先によって新人研修期間は様々ですが、1年間で研修が終わるところがほとんどです。
2年目となると、研修が開けていよいよ独り立ちして、先輩にサポートしてもらいながらも最低限のスキルが身についていると言ってもいいでしょう。
ただ、まだまだ看護業界では新人扱いなので転職先の仕事場のルールに戸惑ったり覚える必要のあることが多々出てくるでしょう。
メリット
1年目と比べると転職先の選択肢が広がる
なんといっても1年働いたことで、夜勤勤務や救急時シミュレーションなど、一通りの一連業務を把握していることは転職先にとってはありがたい状態です。
本人も、まだまだとはいえどういった業務があるのか、何をしなければいけないのかのイメージが湧きやすくなっているのでは無いでしょうか。
新しい仕事場での努力は必要ですが、1年目よりも慣れやすいでしょう。
デメリット
プリセプターの機会が遠のく
看護師としての勤務年数が増えてくると、今度は新人看護師への指導をする立場になります。
勤務先の規模にもよりますが、3〜4年目でプリセプターになることも多く、2年目で転職すると新しい職場で一からのスタートになるため、指導を担当する看護師になれるまで時間がかかります。
通常、プリセプターを経てリーダーや管理職などのキャリアアップを積んでいくので、将来的に管理職になりたいと考えている場合は慎重に転職を考える必要があります。
勤続年数3年目の場合
勤務年数が3年目を超えると、転職市場価値は上がり、転職先の候補も増えます。
また、採用側からは即戦力を求められるので、これまでの勤務経験を活かせる仕事先を探し、給与などの待遇面工場を狙うこともできるでしょう。
メリット
キャリアプラン・ライフプランを考えるのにちょうどいい時期
3年目になると、日々の業務に少し心の余裕を持てるようになり、自身の看護観や興味のある分野などが確立されてくる時期です。
自身の人生計画を考えて行動するタイミングとしてとてもいい時期でしょう。
デメリット
退職金が貰えない可能性もある
1、2年目のときは考える必要はありませんが、勤続年数3年目からは退職金が出てくる可能性があります。
どうせなら3年働いてきた分、退職金をもらっておきたいですよね。
衝動的に転職する前に、事前に退職金の受給対象になるのか調べておきましょう。
結局いつが転職するのにいいの?
転職市場価値が高くなるのは勤続年数3〜4年目から
3〜4年目であれば、業務への理解だけではなく教育指導の経験があることが評価され、転職時に希望就職先と交渉しやすくなります。
また、退職理由としても「キャリア形成のため」「異なる分野の経験も積みたいため」など説得力のある理由を準備することができます。
まとめ
ここまで一般論として、看護師が転職を考えるときにおすすめの勤務年数を紹介してきましたが、実は「転職したいと思った時期が転職時期」には間違いありません。
日頃「転職したいな…」と考えている場合は、自己分析や職務経歴書など、転職時に必ず必要になる書類の準備を進めつつ、時期を伺いましょう。
何よりも自分の感性を大切に、心と体を無理させないでくださいね。
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理想の勤務先を探したり、将来の勤務先のイメージを具体的にするためにぜひご活用くださいね。