医療現場で働く看護師は、清潔感やイメージが大事。しかし、「看護師にピアスは不要!」と言っても、オシャレを楽しみたい方もいるはずです。ピアスを開けたくても、看護師だからと諦めなくてはいけないのでしょうか?
今回は、実際にピアスが禁止されているのか、どうしても開けたい場合どうすればよいのか、ピアスの隠し方など、看護師のピアス事情をご紹介します。
ピアスは禁止?
結論、職場による
看護師のピアスが認められているかどうかは、その職場によって様々です。
- ピアスは禁止
- ピアスの着用は禁止(空いているだけならOK)
- ピアスOK
など大きく分けて3パターンありますが、職場によっては、髪の色や長さ、アレンジなどの規則と同じようにピアスなどアクセサリーに対する明確な規則が決まっている場合もありますし、そもそもアクセサリーに関する規則はあいまいでしっかり決まっていないという場合もあります。勤務先の規則に従いましょう。
多くはありませんが、実際にピアスが禁止の職場は存在します。明確にピアス禁止の規則がなくても、先輩の看護師にピアスホールについて指摘されたり、ピアスに対していい印象を持たない人から苦言を呈されることも……。
そもそもなぜピアスはNGなの?
まず、看護師にとってピアスは業務上必要なものではありません。
必要ではなくても、しても良いのでは?と考える方もいるかもしれませんが、実はピアスは不必要どころか、様々なリスクを持っています。
- 感染リスク
ピアスは、穴や装飾品の表面に菌や細菌が付着しやすく、それが感染の源となる可能性があります。医療現場で患者さんと密接に接触し、傷口の処置や医療器具の操作を行う看護師は、清潔さを最重要視しなければなりません。
- 安全上の懸念
急な動作や患者さんとの接触時にピアスが引っかかってしまう可能性や、万が一ピアスを落とした場合には誤飲や怪我の可能性があること、また、特に手術室や集中治療室などの環境では、ピアスが邪魔になることで看護師の作業効率や患者の安全性に影響を及ぼす可能性もありことを考えると、看護師にとってピアスは決していいものとは言えませんね。
- 一般的な周囲からの印象
患者やその家族と密接に関わる医療従事者である看護師は、ピアスが派手で目立つ場合、一部の患者さんやその家族からは職業倫理に疑問を抱かれることがあります。患者さんからの信頼を維持するためにも、職業的な外見やイメージに影響する可能性を考慮した結果、禁止にする職場はあるでしょう。
ピアスの着用のみ禁止の職場
ピアスは、一度開けて安定するとそのあとすぐに塞がるものではないため、入職よりずいぶん前からピアスホールが開いている場合、入職後にピアスホールを閉じるのは難しいとしてピアスホールがあいているだけなら問題ないと判断している職場もあるようです。
ピアスOKの職場
すべてが許可されていることはほとんどありませんが、ピアスを許可している職場もあります。たとえば派手なデザインや大ぶりなピアスは制限されることがほとんどですし、もし明確に指示されていない場合でも避けるべきポイントです。スタッドピアスなど控えめなデザインやサイズのピアスを選びましょう。また、一部の職場では非可視のピアスの使用のみ許可する場合もあります。
これらは、感染リスクや安全上の懸念を最小限に抑えつつ、看護師の個人の表現をある程度認めるための妥協策と言えるでしょう。
ピアスを開けたい場合はどうする?
看護師として入職する前にピアスホールを開け、早く安定させる
看護師に就いてからピアスを開けるのはあまり得策とは言えませんので、どうしても開けたい場合は早目にピアスを開け、入職する頃には完全に安定しているようにしましょう。体質にも左右されますが、ピアスホールがしっかり定着すると、その後一定時間ピアスを外していても穴が閉じづらくなります。そうすると勤務中はピアスを外しておき、休日などプライベートではピアスを楽しむという方法をとることができます。(ただし、それはピアスホールが禁止されていない職場に限ります。)
ピアスが安定する(簡単にふさがらなくなる)までの期間は、おおよそ3ヵ月~半年といわれています。ピアスを開けたい場合は、入職前の、長期間ピアスをつけっぱなしにできる時期、例えば看護学校在学中の実習がない時期や長期休暇のタイミングなどを狙いましょう。
また、ピアスを早く安定させるために、市販の簡単にピアスを開けられる器具などを使って自分で開けるのではなく、できるだけ専門のクリニックを利用して開けてもらいましょう。化膿などのトラブルを防ぎ、ピアスホールが奇麗に早く安定しやすくなります。
ピアスやピアスホールの隠し方
職場でピアスが許可されていても、やはり看護師のピアスはあまりいい印象を持たれません。周りの目も考え、できるだけ隠したいと考える人もいるでしょう。そこで、ピアスやピアスホールを隠す方法もご紹介します。
髪の毛で隠す
ピアスを隠す最も手軽な方法です。しかし、ショートヘアで耳に髪がかからない場合や、ロングヘアで髪をまとめている場合は隠すのが難しいかもしれません。ボブくらいの長さだと比較的隠しやすいでしょう。耳をふんわりと覆うような髪型ができるとベストです。
透明・肌色のピアスにする
ファーストピアスなどは透明やベージュのものも珍しくありません。近くで見るとさすがにファーストピアスをしていることはばれてしまいますが、遠目で見れば十分隠すことができます。
シリコンやガラス製、チューブタイプなど様々な種類があるので、自分の好みに合ったものを見つけましょう。
また、このようなピアスは落としてしまった場合見つけるのが難しくなるので十分注意が必要です。
絆創膏・医療用テープ・タトゥー隠しシートで隠す
これらも近くでみると不自然かもしれませんが、遠目であれば隠せる方法です。
絆創膏は安価で購入しやすく、清潔なのでもっとも身近な方法になります。
医療用テープはこのなかでも粘着力が弱く、テープを外す際の耳やピアスへの負担が少なく済むのが魅力です。白いものだけではなく半透明やベージュのものもあるので、ややお値段は上がりますが医療用テープを用意するのも良いでしょう。
タトゥー隠しシートであれば、タトゥーを隠すためのものである分、色展開がたくさんあるため、より自分の肌に合った色のものを見つけることができます。温泉やプールでも使えるように防水加工がされているので、隠す目的だけではなく、温泉などでピアスホールに細菌がはいるのを防ぐためにも使えます。
まとめ
今回は、看護師のピアス事情について詳しく解説しました。
看護師のピアスに関する規則は職場によって異なるため、具体的な職場の規則をしっかり把握した上で、節度をもっておしゃれを楽しみましょう。
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