将来看護師になりたいと考えている方にとって、進学先をどこにするかは非常に重要な問題だと思います。
この記事では、看護師になるための一つのルートである専門学校に焦点を当て、専門学校で学ぶメリットや辛いことなどを紹介します。
看護師の専門学校とは
看護師の専門学校は、看護師に必要な知識や技術、実践的なスキルを身につけるための教育機関です。通常、2〜3年間のプログラムを通して、看護師としての基礎的な知識や実践的な技能を学びます。
専門学校での看護師教育は、理論的な授業と臨床実習で構成されています。理論的な授業では、人体の構造や機能、病気や疾患の原因や治療法、医療倫理など、看護師に必要な専門的な知識を学びます。一方、臨床実習では、病院や介護施設などで、現場での看護師の仕事を体験し、実践的なスキルを身につけます。
専門学校を卒業すると、看護師国家試験を受験し、合格することで看護師免許を取得することができます。看護師の専門学校は、看護師になるための最初のステップです。
看護学校の入学生の中で、2年課程、3年課程の専門学校に入学した学生は合わせて52.1％と、半数を占めています（厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査（平成25年度～令和4年度）」より）。看護師を目指す人にとって最もメジャーな進学先と言えるでしょう。
専門学校で学ぶメリット
専門学校以外にも、大学や短期大学など、看護師になるためのルートはさまざまあります。その中で専門学校を選ぶメリットをご紹介します。
看護師として必要な知識や技術を短期間で学べる
専門学校は、看護師として必要な基礎的な知識や技術を短期間で効率的に学ぶことができます。専門的なカリキュラムや実習を通じて、看護師としての基本的なスキルを習得することができます。
就職先が多岐にわたる
看護師は、病院だけでなく、介護施設や保育園、企業の保健室など、様々な職場で活躍することができます。専門学校での看護師教育は、幅広い分野での就職につながる知識やスキルを身につけることができます。
学費が比較的安価
大学や大学院に比べて、専門学校の学費は比較的安価である場合が多いです。
| 初年度学費平均（円） | |
| 専門学校 | 1,086,000 |
| 大学 | 1,451,302 |
上の表は、「 令和２年度 学生・生徒納付金調査」と「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金 平均額（定員１人当たり）の調査結果について」を参考にした、看護の専門学校と大学の初年度学費平均です。1年間だけみても専門学校の方が大幅に安いことがわかります。さらに卒業までの年数を考えると、専門学校は合計で約200〜300万円、大学は合計で500〜700万円になります。
専門学校では、就職後に返済が必要な奨学金や、学費の補助制度も用意されていることがあるため、経済的な負担を抑えながら学ぶことができます。
実践的なスキルを身につけられる
看護師は、実践的なスキルを身につけることが非常に重要です。専門学校では、臨床実習を通じて、現場で必要な技能を習得することができます。現場に近い形での学びができるため、就職後にスムーズに実践に移行することができます。
専門学校は辛いって本当？
看護師を目指す方なら、「看護師の専門学校は辛い、キツい」と一度は聞いたことがあるかと思います。ここでは、看護師の専門学校がなぜ辛いと言われるのか、その理由をいくつか紹介します。
多忙なスケジュール
看護師の専門学校は、実習や講義などのスケジュールが非常に多忙であるため、時間管理が必要です。生活状況によっては学業の合間にアルバイトをしなければならない場合もあり、ストレスや疲労がより蓄積されてしまいます。
過酷な実習環境
看護師は、病院や介護施設などで実践的なスキルを身につける必要があります。そのため、実習中は過酷な環境での勤務が必要になることがあります。実習中に患者さんや家族からのストレスや苦情に対応しなければならない場合もあり、精神的な負担が大きくなることもあります。
精神的な負担
看護師は、患者さんの状態によっては、体調が悪くなっている場合や、命にかかわる状況に直面することがあります。そのため、看護師の専門学校でも、患者さんに対して十分な思いやりを持ちながら、精神的な負担に対処しなければならない場合があります。
大学や大学院に比べ、教育レベルが低い場合がある
専門学校は、大学や大学院に比べて、専門的な知識の深掘りや、研究に重点を置いた教育が行われる場合が少ないため、教育レベルが低くなる場合があります。
専門学校での日々を乗り越えるには
看護師の専門学校にはさまざまな辛い面があることを説明しましたが、看護師になるためには乗り越えなくてはいけません。過酷な日々を乗り越える方法をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
スケジュール管理をする
多忙なスケジュールを管理するために、学習計画やスケジュール表を作成することが大切です。時間を有効に使うことで、勉強や実習、アルバイトなどを効率的にこなすことができます。
心身の健康管理をする
看護師の専門学校では、精神的な負担や過酷な環境にさらされることが多いため、適度な運動や栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠をとることが大切です。また、ストレスを発散するための趣味や時間を持つことも重要です。
同期や先輩とのコミュニケーションを取る
同期や先輩との交流を通じて、共感や支援を得ることができます。また、勉強方法や心構え、ストレスの解消方法などを共有することで、互いに刺激し合い、モチベーションを高めることができます。
先生や指導者とのコミュニケーションを取る
学習や実習中に疑問点や不安があった場合は、先生や指導者に相談することが大切です。適切なアドバイスや指導を受けることで、自信を持って学ぶことができます。
目標や意義を意識する
専門学校で学ぶ目的や将来の目標を明確にし、それを実現するために学び続けることが大切です。自分が何のためにこの学校に通っているのかを常に意識することで、苦しいときにも乗り越える力を持つことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、看護師の専門学校について、専門学校で学ぶメリットや辛いことを紹介しました。
看護師を目指す方は、専門学校での辛い日々を乗り越え、晴れて看護師になれたときの勤務先を想像することもあるのではないでしょうか。
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