日本で活躍する外国人看護師!|なる方法や雇用の仕方について詳しく解説します

お金

近年、日本の医療現場において、多くの外国人看護師が活躍しています。

外国人が日本の医療現場で働くにはどのような方法があるのでしょうか。また外国人看護師を受け入れるにはどのようにすればよいのでしょうか。

今回は外国人が看護師になる際の方法や在留資格に関してと、受け入れる側の契約や費用について詳しく解説します。

また、日本での外国人看護師の受け入れにおける現状と課題についてもお話していきたいと思います。

EPA看護師とは?

EPA看護師という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

日本ではEPA(経済連携協定)という条約によって外国人看護師候補者を受け入れています。EPAとはWTOを中心とした国同士の貿易関係の親密化を目指すための条約で、具体的にはモノ・ヒト・カネ・サービスなど移動促進を目的としています。そしてEPAに基づいて日本の看護師国家資格を取得した外国人看護師をEPA看護師といいます。

日本において、外国人看護師の受け入れの協定は、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3か国と締結しています(ベトナムは投資協定に基づく)。インドネシアは2008年度、フィリピンは2009年度、ベトナムは2014年度から受け入れを開始し、現在まで多くの外国人看護師が日本に働きに来ています。日本では国内の市場を考慮し、インドネシア、フィリピン、ベトナムからそれぞれ看護師候補者最大200人と設定されています。

参照:2024年度版-EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士候補者受入れパンフレット|公益社団国際厚生事業団

外国人が看護師になるには?

外国人が看護師になるにはいくつかの手順を踏む必要があります。その方法と在留資格(ビザ)に関して、看護師、准看護師、看護助手に分けて詳しく説明します。

看護師

外国人看護師の就労のための手順は国ごとに少し異なります。

インドネシア・フィリピン

インドネシアとフィリピンからはEPAに基づいて外国人看護師を受け入れています。

まず、JICWELSという機関を通じて、看護師候補者と受け入れ希望施設のマッチングを行います。そこで雇用契約が締結すると、自国での6カ月の訪日前日本語研修が課されます。そして研修後に日本語能力試験を受験しN4以上に合格する必要があります。この時点で日本への入国が許可されます。また日本語能力試験のN4以上をもともと取得している候補者については訪日前日本語研修が免除されます。

来日すると、加えて6カ月の訪日後日本語研修が課されます。さらに看護導入研修も受講します。その後受け入れ施設において、国家試験取得のための就労・研修を行います。受け入れ施設には候補者の国家試験取得のサポートを行う義務があります。そして看護師国家試験に合格するとEPA看護師として日本で働くことができます。看護師国家試験は3回まで受験することができ、受け入れ施設での就労・研修は3年までの滞在期間が設けられています。また国家試験合格後は在留期間の更新回数は無制限になります。

ベトナム

ベトナムからは投資協定に基づいて外国人看護師を受け入れています。

まず訪日前日本語研修を12ヶ月間行います。修了後、日本語能力試験を受験しN3以上に合格している人を対象にマッチングを行います。もともとN2以上の取得者は訪日前日本語研修が免除されます。

マッチングが成立し雇用契約が締結した候補者は来日し、2.5カ月間の訪日後日本語研修と看護導入研修を行います。その後受け入れ施設で、国家試験取得のための就労・研修を行い、看護師国家試験に合格するとEPA看護師として日本で働くことができます。看護師国家試験は3回まで受験することが可能で、受け入れ施設での就労・研修は3年までです。国家試験合格後は在留期間の更新回数は無制限になります。

准看護師

外国人が日本で准看護師として働くこともできます。

外国で看護師学校を卒業して看護師免許を取得している看護師は、准看護師試験に合格することで日本で准看護師として働くことができます。受験資格認定には日本語能力検定においてN1の合格などが条件として課されています。

また、EPA看護師候補者として来日し、3回の看護師国家試験に不合格となった場合、准看護師試験を受験することも可能です。

看護師国家資格とは異なり、准看護師試験合格後は就労は4年までと決められています。

看護助手

看護助手には国家資格などは存在していないため、方法としては看護師、准看護師とは大きく異なります。

看護などに関わらず、日本で就労可能な在留資格などを取得している場合はそのまま看護助手として就労することが可能です。

在留資格を取得していない場合は、特定技能制度を利用して介護の分野で看護助手として就労することが可能です。この場合、いくつか制限を設けられたうえで、特定技能評価試験と日本語試験に合格することで就労が可能になります。

 

外国人看護師の受け入れについて

外国人看護師受け入れの際に気を付けること

外国人看護師を受け入れる場合、病院側にも条約に基づいて多くの条件が設けられています。これらをすべて満たしたうえで受け入れを行わなければ協定違反になってしまうので注意しましょう。

研修において

外国人看護師の受け入れの際の研修において、候補者の国家試験取得のためのサポートを行うために以下の条件を満たしていることが求められます。

  • 看護師国家試験の受験のための研修を行い、その看護研修計画を作成すること。
  • 専門知識学習、日本語学習の支援に加え、生活支援を行う研修支援者(3年以上業務経験のある看護師)を配置すること。
  • 日本語学習、職場適応の支援や日本の生活習慣取得の機会を候補者に設けること。

契約において

外国人看護師との雇用契約を行う場合には以下の条件を満たしている必要があります。

  • 報酬が他の日本人雇用者と同等かそれ以上であること。
  • 社会保険、労働保険を適用すること。
  • 試用期間を設けないこと。
  • 候補者の宿泊施設を確保すること。
  • 一般的に候補者の帰国の際の費用は受け入れ施設が負担すること。

外国人看護師の受け入れにかかる費用

外国人看護師を受け入れる場合、国際厚生事業団と受け入れる相手国、日本語研修実施機関の3か所に手数料を支払う必要があります。国際厚生事業団は外国人看護師と受け入れ施設とのマッチングを行っている機関で、EPAに基づくマッチングはすべて国際厚生事業団を通して行うことになります。

国際厚生事業団への支払いは、求人申し込み手数料3万円/施設、あっせん手数料約13万円/人、滞在管理費が年に2万円/人になります。ベトナムの場合は加えて看護・介護導入研修経費として10万円/人が必要になります。

相手国に対しての支払いは国ごとに異なります。2023年2月時点でフィリピンとベトナムでは約6万円、インドネシアでは約4万円を支払います。

日本語研修実施機関への支払いはインドネシアとフィリピンでは36万円/人、ベトナムでは26万円/人がかかります。

合計して平均的に約60万円ほどの費用が必要になります。

外国人看護師受け入れの現状と課題

外国人看護師受け入れの現状

外国人看護師にとって日本で働くことにはメリットが多くあります。ひとつめは協定国の3ヵ国に比べて日本の収入の方が高い傾向にあるということです。より高収入を得られるというのは大きな利点と言えるでしょう。二つ目は先進国の医療技術を学べるという点です。日本は国際的に権威のある専門誌Lancetが保健医療の質の高さやアクセスの容易さで調査したランキングで195カ国中11位に選ばれるなど、世界最高レベルとして評価されています。外国人看護師にとって日本の医療現場で働くことは最先端の医療を身につけることができる機会ともとらえられます。さらに、一度国家試験に合格すれば在留期間は無制限だというのも外国人看護師にとって大きな利点と言えるでしょう。

ですが、日本に外国人看護師の受け入れはあまり順調ではないというのが現状です。看護師国家試験の合格者数もコロナウイルス流行以前の推移においても停滞しており、さらに日本人の合格率と比べるとかなり低い水準にあります。この問題に関して、試験の難易度の高さなどが原因として挙げられています。ですが試験の難易度を下げることは外国人看護師のレベルの低下にもつながってしまうため、根本的な解決にはなりません。

外国人看護師の受け入れは日本での看護分野の人材不足にも貢献することができると期待されているため、施策の見直しが必要になるのではと考えられています。

外国人看護師受け入れの課題点とは?

外国人看護師の受け入れの制度に関していくつかの課題点が指摘されています。

そのうちの一つが、時間と費用に関してです。EPAに基づいて外国人が看護師になる場合、上記で説明したように、比較的長期の期間がかかることが前提となっています。さらに国家試験に合格するまでは低い賃金しか得られず、国家試験の合格率も低いため、目指すこと自体がためらわれています。

EPAを締結している3か国は他の諸外国とも協定を結んでいるため、看護師送り出し先の選択肢は多く、その中で日本が選ばれるために条件などの見直しを行い、外国人看護師にとって日本で働くメリットをより多く提示する必要があります。

参照:外国人看護師(EPA看護師)がいる職場は良い職場ってほんと?|国際人権ひろば

外国人患者の対応問題を外国人看護師が解決?

近年、日本への外国人訪問者や在日外国人も多く、2018年の時点で約3120万人となっています。また厚生労働省の調査によると、2016年で日本の病院の外来では約8割、入院では約6割が外国人患者を受け入れているという結果が出ています。ですが英語を仕事で使える看護師や医療通訳者の不足により、調査によるとアンケートに回答した85%の病院は外国人患者の受け入れにおいて、言語や意思疎通の問題を抱えています。

EPAに基づいた外国人看護師の受け入れはこの問題の解決に貢献できるのではないかと考えられています。受け入れの3ヵ国のうち、特にフィリピンは英語能力指数が18位とアジア圏の中でも非常に高い水準にあり、国民の約9割が英語を話すことができます。外国人看護師の雇用を増やすことで、増加する外国人患者の対応問題にも貢献できれば病院としてのメリットも大きくなるので、外国人看護師と受け入れ施設の間でよりよい関係が築けるのではないでしょうか。

参照:医療機関における外国人旅行者及び在留外国人受け入れ体制等の実施調査|厚生労働省

まとめ

日本の医療業界にとって、外国人看護師を受け入れることにはさまざまなメリットがあります。そして外国人看護師にとっても、日本で働くことはキャリアアップや母国への還元にもつながります。

今後、外国人看護師の受け入れが増加すれば、お互いの国の医療技術の発展にもつながるのではないでしょうか。

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この記事の監修者元サイバーエージェントクリエイティブディレクター:松浦準之助
元サイバーエージェントクリエイティブディレクター:松浦準之助 株式会社SOKKIN 人材副事業責任者

2014年にサイバーエージェントに入社。金融業界を中心に幅広い業界のクリエイティブディレクションに従事。その後、2023年より株式会社SOKKIN でクリエイティブ責任者として従事

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